オリモノや子宮・卵巣の異常は婦人科で検査を!

外陰部、膣、子宮頸管などの女性の性器の内側は粘膜で覆われています。この粘膜の表面は粘膜内の腺細胞から分泌される液によって潤った状態にあり、この分泌物の量が生理的あるいは病的に増えて膣外に排出されるようになった状態がをオリモノといいます。

女性患者の症状

生理と生理の間や、妊娠中、さらに性的に興奮するとオリモノの量が増えることがありますが、これらは白い色をしていて、かゆみを伴うこともないため心配いりません。しかし、濁って茶色、灰色、黄色、緑色などの色がついていたり、血が混じっていたり、外陰部が痒くなるオリモノはトリコモナス膣炎、カンジダ膣炎などのSTD(性感染症)の可能性を疑い、婦人科の検査を受けることが勧められます。

子宮内膜症は、何らかの原因で卵巣、卵管、子宮を包んでいる腹膜などに入った子宮内膜組織が、ホルモンの働きで増殖、出血を繰り返し、卵巣内に経血が溜まったり、周囲の腸管、骨盤内の臓器との癒着が生じたりするものです。

初経を迎えたばかりの子供や、思春期の始まりの女性にはほとんど見られませんが、思春期後期には見られる症状です。治療が遅れると癒着が酷くなり、不妊の原因にもなるので、激しい月経痛、月経時の吐き気や頭痛、月経時以外の下腹部痛・腰痛、過多月経などの症状がある場合には、早目に婦人科を受診しましょう。

子宮筋腫は、子宮の壁の筋肉にコブのような塊ができる病気で、成人女性の3~5人に1人の割合で見られます。子宮筋腫は良性の主要ですので、すぐに治療が必要というわけではありませんが、筋腫の大きさや発生部位によっては手術が必要になることもあります。月経痛が酷くなったり、過多月経、貧血、月経時以外の下腹部痛、腰痛があったら注意が必要です。

子宮腺筋症は、子宮内膜組織が子宮壁に迷入したこと原因でできる良性の病気で、子宮内膜症の一種です。子宮内膜細胞の増殖により、子宮筋腫と同様に、子宮全体が大きくなり出血量が増えて、月経困難症や貧血などの症状が見られます。

自覚症状のないSTD(性感染症)の拡大

主な STD(性感染症)には、HIV感染症/エイズ、性器クラミジア感染症、淋病、トリコモナス膣炎、尖圭コンジローマ、カンジダ膣炎などが挙げられますが、なかでも、若者の間で増加の一途をたどっているのが「性器クラミジア感染症」です。

婦人科で検査を受ける

クラミジアは、原核生物に分類される病原体で、代表的な症状としては、男性なら尿道炎(排尿の際の痛み、排尿後に膿が出る)、女性はおりものや軽い下腹部痛などですが、男性の約半分、女性の大半はほとんど自覚症状がないまま進行するのが怖いところです。

進行すると、男性は副睾丸炎や慢性前立腺炎を起こします。女性は、子宮頸管や卵管へと炎症が広がり、ニオイの強い膿のようなおりものが出てくるようになります。腹膜炎を起して生命の危険が生じたり、不妊の原因になることもあります。また、クラミジアが目に感染すると、結膜炎(トラコーマ)を起こします。

クラミジアが若い世代に増えている理由としては、性病に関する知識が乏しいこと、パートナーが複数いる、そしてオーラルセックスを行うカップルが多いことなどが挙げられます。症状が現れにくいため、感染の自覚がないまま感染を拡大させているのです。

クラミジアの症状は淋病によく似ています。元々、淋病に似た症状があるのに淋菌が検出されない症例が増えたため、それらを「非淋菌性尿道炎・頸管炎」と呼んでいたところ、その大部分がクラミジアによるものとわかったのです。

エイズ以外のSTD(性感染症)は、治療法が確立されており、適切な治療を受ければよくなります。だからといって、早期発見・治療を怠るのは危険です。治療が遅れると、炎症が拡大して不妊の原因になるという理由だけではなく、炎症によって皮膚粘膜が荒れると、血液感染するエイズの感染リスクが大きく上昇するからです。

また、コンドームの不使用、不特定多数との性交渉など、他の性感染症にかかりやすい要素は、エイズとも共通しています。つまり、エイズ以外の性感染症に罹るのは、二重の意味でエイズへのリスクを高めることになるのです。